歯周病の害は口の中だけに留まりません。
処置が遅れますと、いずれ全身疾患の引き金ともなってしまいます。
歯周病と関係する全身疾患
- 早産
- 肺炎
- 心臓(狭心症・心筋梗塞)
- 高血圧
- 脳梗塞
- 胃潰瘍
- アレルギー
- 糖尿病
- 皮膚炎
- 腎炎
- 肝炎
- 骨粗しょう症
当院では歯周病外科治療を行っております。歯周病外科治療とは、 歯石取り(スケーリング)やPMTC(クリーニング)などといった一般的な歯周病治療を行っても症状が改善できない箇所に対して行われます。 つまり“歯周病治療の最終手段”というわけです。もちろん手術後のメインテナンスもしっかり行いますので、ご安心ください。 下記は当院で行っている手術です。
フラップ手術
歯周病が進行してしまい、歯と歯茎の間の歯周ポケットが深くなってしまった場合に行われる手術です。 歯茎を切開し、歯根を歯槽骨から剥離して露出させ、歯垢や歯石を除去します。 手術時間は症状によってバラバラですが、通常1時間ほどです。麻酔をするので手術中に痛みを感じることはありませんが、 麻酔が切れた術後に傷口が痛む場合もあります。なお、術後感染を防ぐために抗生物質や痛み止めを数日分処方します。
再生療法 エムドゲイン
歯周組織が失われた部分に、ゲル状の材料を塗って歯周組織の再生を促す治療です。 エムドゲインゲルは、幼少時に歯が生えるために重要な働きをするたんぱく質の一種です。
手術前には、歯周組織の状態を調べるため、レントゲンを撮ったり歯周ポケットの深さを確認したり、治療に必要な検査を行います。 エムドゲインで治療が行えるかどうかは、症状や患者様の健康状態によって判断します。 なお、歯根が分かれている奥歯には使えません。前歯などの一部の歯に限定されます。
手術方法は、まず麻酔をかけ歯茎を切開し、歯根についた歯石などを取り除き、エムドゲインゲルを塗布し縫合します。手術にかかる時間は1時間ほどで、痛みもほとんどなく簡単に終わる手術です。抜糸は術後2~6週間過ぎてから行います。
GTR(組織再生誘導)法
歯周病の進行により後退してしまった歯肉や歯槽骨を再生させる手術です。 歯肉を切開して歯垢や歯石を除去し、 特殊な保護膜によって歯根膜や歯槽骨を保護しながら再生を促します。手術にかかる時間は1時間ほどです。